青春とホラー

学生の頃、ドラマや映画で好きなのは「青春」と「ホラー」だった。

当時は、「青春」と「ホラー」は違うカテゴリーだと思っていた。一般的にも、この2つのカテゴリーは同じだとは思われてないと思うし、どっちかというと真逆だと認識されていると思う。全然違うとは思っていたけど、気にせず青春とホラーが好きでよく観ていた。

青春と聞いて思い出す好きな作品は、「海が見たいと君が言って」(ドラマ)と「リバース・エッジ」(岡崎京子のマンガ)が思いつく。けど、基本的に青春モノはどんなものでも好きで観ていた。

「ホラー」もいろいろ観ていたが、当時は特に「ザ・フライ」が好きだった。ホラー映画で好きな映画という以上に、当時はすべての映画の中で「ザ・フライ」が一番だった。

青春とホラーが好きな状態で、レンタルビデオに行ったら選ぶのが難しい。青春とホラーの間がない気がしてた。ホラー映画の最初の方はリア充が出てきて青春しているから青春と言えば青春だが、殺されるためのネタ振りだから青春ではない。私はその青春が好きなのではない(笑)。

ちゃんと考えてみる

そこで、青春とホラーの共通点を当時の私は考え始めた。

青春がテーマの映画やドラマはだいたいが「成長」とか「挫折」が描かれている。けど、私の好きなのは成長もないし挫折もない。

「海が見たいと君が言って」は、主人公の男子(萩原聖人)の身勝手さと、ヒロインの女子(坂井真紀)の存在の不思議さが印象に残る。実は、ずっと仲が良かった人たちが実はそうでもなかった、とかそんな切ない感情が残る。

「リバース・エッジ」は、説明が難しい。こういう時はウィキペディアから。

ごく普通の女子高生である若草ハルナは、元彼氏の観音崎にいじめられている山田一郎という同級生を助けたことをきっかけに、彼から秘密を打ち明けられる。それは河原に放置された人間の死体だった。

あらすじとしては、この通り。印象がぜんぜん違うけど(笑)。

物語は最初は普通の学園生活が展開されるが、ちょっとしたズレの連続で登場人物たちの関係が悪くなっていく。その関係の悪さは、良くなることなく物語は終わっていく。

「ザ・フライ」は知っている人も多いと思う。テレポーテーションする時にカプセルの中にハエが入っていて、出てきた時にはハエと合体してしまう話。

主人公は、ハエと合体していることは最初はわかっていない。けど、めちゃくちゃ元気になった。だから、テレポーテーションは身体に良いとか言い出したり、ハエと合体したことがわかった後もすごく良いことに捉える。人にも勧めるくらいに。

しかし、本格的にハエになってしまって、見た目も変わってしまってボロボロになって、彼女に自分自身を拳銃で撃たせて死ぬ。

身体が変わっていく

私は青春とホラーの共通点は、身体がどんどん変わっていくことだと思った。青春は人の成長が描かれることが多い。その成長を身体的に変わっていくことに似ていると思った。

この「ザ・フライ」も人間の姿からハエになるし、ゾンビ映画のゾンビも噛まれてからちょっとずつゾンビになっていく。人間の姿からどんどん非人間になっていく物語と見ると、青春と共通点があると感じた。

特に男子は、いろんなところから毛が生えてくるし、声も変わるし、一気におっさんゾーンに突入する。時間とともに、可愛らしい男の子ではなくなっていく。青春の時期の変化が一番激しい。

もう後戻りはできない変化。

後戻りはできない

これくらいまで考えて思ったのは、私の好きな「青春」や「ホラー」は、どちらも楽観的に過ごしてたら取り返しがつかなくなる物語が多い。

調子乗っていたら、取り返しがつかないことになっている人たちの物語。

私は、「調子に乗っていたら、どうしようもなくなってしまった」時の何とも言えないせつなさが好きなんだと思う。

私自身が、「調子に乗っていたらどうしようもなくなってしまった」ことが多いからかもしれない。自分に重ねて、感情移入をしてしまってるんだろう。なぜ人は調子に乗ってしまうのだろうか。いろんな優しさに甘えていたら、もう後戻りができなくなってしまってる。こんなに切ないことはあるだろうか。

これがわかってからは、いろんなカテゴリーの映画を楽しめるようになった。元々、明確なジャンルは関係なかった。あえてカテゴリーを言うとしたら、「調子に乗っていたらどうしようもなくなってしまった」カテゴリーかもしれない。ビレバンのポップにありそう(笑)。

最近観た映画で好きなのも、このカテゴリーに入る。

her

これは、OS(コンピューター)と恋愛関係になる話。主人公は、ウジウジしている人で甘えている。いろんな人を振り回していたけど、気づいたら大切な人(OS)の存在さえもなくなってしまう。

エンディングの「せつなさ」はたまらない。ほんの少し希望を残しているシーンがあるから安心する。

映画『her』のWebサイト

ぼくは明日、昨日のきみとデートする

この作品の説明が難しいから、ウィキペディアで。

この物語のどうしようもない感は、本当に誰にもどうしようもないんだけど、主人公の男の子は何も知らずに過ごしていたことを後悔する。その部分では、「調子に乗っていたらどうしようもなくなってしまった」感は出ている。

映画『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』のWebサイト

そんなもんだよね

「調子に乗っていたらどうしようもなくなってしまった」は、人生はそんなものだと思う。これの連続かもしれない。

しかし、何も知らずに「調子に乗って」しまうのは良くないなと思う。周りを大切にし、謙虚に一生懸命に過ごしていたいなと思う。

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